

「心からの言葉」

犬や猫も可愛いけれど、たぬきっていうのは言葉にし難い魅力がある。
何より、意思の疎通が出来るのって、素晴らしい。
いろいろお話したり、こっちの話を聞いてもらえるなんて、最高じゃないか。
ずっと悩んでは止め、を繰り返しついにやってしまった。
小さなたぬきを5匹セットで買ってきた。
初めてで子供の多頭飼いは大変ですよ、とペットショップの店員にやんわりと注意されてしまったが
1匹というのも寂しかろうと、ケースにいた姉妹全員のセットにしてしまった。
売れ残りを危惧してか、単品よりセットの方がお得だった。


ちびたぬき達はまだ小さくて、鳴き声は発するけども人間がわかる言葉は喋れない。
そのため、まずコミュニケーションはスキンシップが中心となる。
ちゃんとこちらが親だと理解させることが大事らしい。
人差し指と親指でたぬきの両の頬を摘み、モチモチさせる。
力加減が重要だが、匂いを覚えてもらうために何十回か繰り返す必要があって、結構疲れる。
ジタバタされながらも5匹分をしっかりと終え、用意した住処のあるたぬき用の部屋へと案内する。


ピンク色を基調としたデザインの2段ベッドのおうちだ。
はしごで上の段に登って、降りる時は足元側にある滑り台で降りることもできる。
ベッドは3匹ぐらいゆうに収まるので、
上と下で別れれば全員寝られるだろう。
引き出しや棚などの収納も多く、個別に大事な物もしまって置ける設計になっている。
たぬき用にしては結構なお値段だったが、この子達が喜んでくれるなら安いものだ。
透明なケージと違って可愛く、自由な空間を前にして、
みんな、しっぽを振って飛び跳ねたり
あまりの驚きに、倒れてジタバタしている。
これは間違いなく、喜んでくれているだろう。


滑り台で一気に降りるのは、やはりたぬ気が高かった。
見ていておもしろいのは順番に並び、後ろの子が滑り台に座った子を送り出していくことだ。
両手で押してやり、スイーッと滑っていく様を見送る。
ただ、ワクワクが止められないのか、まだ下で姉妹がジタバタしているのに自分も滑ろうとする。

これに関してはダメだよ、と手で制しながら注意しておいた。暴力は好きじゃないので、あくまで口で言って聞かせる。
いつか、彼女たちの言い分が聞ける日も来るだろう。
「ｷｭｰ…ｷｭｰ…」
注意されたちびたぬきは、両手で耳を伏せて、頭を抱える。
ごめんなさいしているように見えるので、伝わったかな。


下段ベッドの下部についてる取っ手を引き出すと、たぬき用のテーブルになる。
Lの字に座らせ、たぬフードを1匹分ずつ皿に盛って置いてやる。
これ一つで必要な栄養素が賄えて、色んな味が入っているバラエティパックだ。
待ちきれない様子で、テーブルの上を両手でモチモチ叩く子がいた。
「ｷｭｯｷｭ♪ｷｭｯｷｭ♪」
勝手ながら声を当てるなら、
“ごはん♪ごはん♪”
といったところだろうか。ちょっと行儀が悪いけど、追々教えていけばいいかな。


ｽﾝｽﾝと匂いを嗅いで、食べ物だとわかると
各々が食べ始める。
夢中になっているので、この時ばかりはおとなしいものだ。
大皿に盛って、姉妹で仲良く食べるのも見たかったけど、
専用の皿の方が取り合いにならないかなと用意して正解だったようだ。
　


初めは棚が引き出せることに驚いたり、
おうちに仕込まれた数々のギミックにはしゃいでいた、ちびたぬき姉妹もずいぶん、慣れてきた様子だった。
それぞれに、定位置のようなものも出来ているようだ。

上段ベッドの隅でしゃがみ込み、自分のほっぺをモチモチさせているちびたぬきは、
他の姉妹が滑り台に向かって目の前を通り過ぎると両手を振ってキューキューと鳴く。
“いってらっしゃいしー♪”
って、ところだろうか。
毎回、通るたびに鳴いているので結構忙しない。


今日も、はしごで降りれない姉妹がいると、すべり台で背中を押してあげているちびたぬき。
押された子は、頭から前に倒れて両手を前に突き出してスイーッと滑り落ちた先で、ジタバタはしゃいでいる。
一見、危なそうに思えたが、心なしが楽しそうに見えるので杞憂だったか。
他にもいろいろなフォームで滑り落ちてみたり、
たまにゴムボールを転がしてみたり、色々と楽しんでいるようだが、また姉妹がどくのを待ちきれずにボールを転がそうとするので
「こらこら、気をつけないと」 
ボールを取り上げ、下の姉妹が移動するのを待ってから返す。
ゴムボールだから痛くはないだろうが、
やられた側はびっくりしてしまうだろう。
ｷﾕｳ！ｷﾕｳ！と騒ぐけれど、ボールを転がしたのを受け止めてやり、何度か返すのをやっていると順番待ちが出来ているのが微笑ましかった。
ボールが後ろに転がっていったので、背を向けると、
｢ｷｭﾜｧｧｰｰｰｯ！」
と、大興奮した声があがる。
ボールを追いかけてか、滑り落ちてきたらしかった。
並んでいた子が次々滑っていくので、慌てて下でジタバタしているちびたぬきを順番に避難させる。
「ｷｭｰｷｭｳｳ！ｷｭｯｷｭｷｭ！」
「ｷｭｷｭｯ！ｷｭｷｭｷｭｰ！」
「ｷｭｳｷｭｳ！ｷｭｰｷﾞｭ！」
興奮冷めやらず、といった様子で交互に激しく両手をあげて騒ぐちびたぬき。
お互いに手をほっぺに当て合い、モチモチしだす子達もいた。
“楽しかったし！またやろうし！”
“怖かったし〜…ほっぺ触らせてし…”
“は〜落ち着くし…もっとモチモチするしぃ…”
そんな声が聞こえてきそうだ。
でもその後もあまりにもずっとモチモチしてるので、ちょっと落ち着かせるために引き離しておいた。



最後の1匹は、あまり仲間とは絡まない。
でも僕を見つけると、トテテテ…と寄ってきたと思えば脚に抱きついてきて頬擦りしたり、甘えん坊な印象だ。
贔屓するつもりはないが、この子が1番可愛く見える。
他のちび達がお昼寝中、遊びっぱなしのおもちゃなどを片付けていると、
背中をぽんぽんしようとして、背が届かないのでいつもお尻をぽんぽんしてくれる。
“いつもありがとうし…♪”
こちらこそ。まだ聞こえないけれど、君の想いは伝わっているよ。
僕は嬉しくなって、その子を両手で抱えて高い高いしてやったり、人さし指と親指でモチモチとした手先を摘んでむにむにする。痛がらないように、力加減に注意しながらだ。
ちびたぬきは頬を染めて、ｷｭｳｷｭｳと鳴いていた。


何を言っているかは、まだわからないけれども。
何か伝えようとするその仕草さえも、可愛らしく見えてくる。
お話しできなくても、今でも十分すぎるほどだ。
けれど、ついつい想像してしまうのを止められない。


“そうかし…そんなことがあったし…”
“元気だすし…たぬきをモチモチしていいし…”
“今日は一緒に寝るし…！”
“明日はきっといい日になるし…”
“たぬき達がついてるし…”


嗚呼、早くお話できるようにならないかなぁ。


5匹もいると、こちらも目移りしているので
見逃す瞬間も多くなってくる。
いつも自分の皿のたぬフードを、隣の子に分けてあげているちびたぬきがいるのに気がついた。
ちょっと身体が大きいので、小さな姉妹に分けてあげてるのだろうか。
｢ｷｭｷｭｯｷｭ。ｷｭｳｷｭｳ」
「ｷｭｰ…ｸｩｩﾝ…ｸｩﾝ…」
“スキキライしてると大きくなれないし。ほら、わたしのぶんも食べるし…”
“わかったし…がんばるし…ありがとし…”
そんな感じの光景だった。

同じ親から生まれて、同じものを食べているはずだが、段々と違いが現れ始める。
これが個性ってやつかな。
やっぱり、たぬきは見ていて飽きない。


ある日。
円になって、ちびたぬき達が何事かと騒いでいた。
いつもの鳴き声と違うように聞こえてくる。
相談ごとか、何か議論でも交わしているのだろうかと、そっと近づいてみると。
「ｷｭ…ｼ」
驚いた。声のトーンが少し低くなってきている。
「ｷｭｲｲｼ…  」
両手に力を込めて、踏ん張るようにして、声を絞り出している。
トイレかと思ったがそういうわけではないようだ。
だが、それ以上は限界だったのか、
力尽きて後ろに倒れ込み、ジタバタと手足を振る。
自分の順番が来たとばかりに、また別の子が立ち上がると力を込めて、
「ｷｭｳﾝｼ…ｷｭｳﾝｼ…！」
お、ちょっと喋れてきてーーープリッ。
破裂音がした。
頬を染め、髪の毛に手をやって、ちびたぬきがこちらを申し訳なさそうに見る。
ああ、力み過ぎて出ちゃったのか。
トイレシートや替えのパンツなどをベッドの収納棚から取り出す。
しかし、こうやって成長していくのか。凄いものを見た気がする。
〜だしというのが成体たぬきの喋り方らしいので、
もう少しでこちらが理解できる言葉を発してくれそうだ。
どんな言葉を聞かせてくれるのかな。
早く色々、話してみたい。


またそれから数日経って。
何度か円になっているのを見かけたが、あれはたぬき流の儀式か何かなんだろうか。
あるいは、何かの発表会みたいだなと思った。
でも、今日はまだしてないな。

そんな事を考えながら、たぬき部屋に近づいていくと、何やら騒がしい。
「〜だし！」
と、語尾がハッキリ聞こえてくる。
やった！
ようやくその日が来たのかと、期待に胸を膨らませてたぬき用の部屋のドアをくぐる。
「あ！飼いぬしきたし！ｷｭｷｭ」
おお、ついに喋れるようになった！
僕は飼い主って呼ばれてたのか。ちょっと味気ないな。
ちびたぬき達はこちらに注目し、集まってきた。

「みんな、喋れるようになったんだね！嬉しいよ」
「誰がいちばんさいしょにしゃべったか、わかってるし？ｷｭ？」
「いや…今来たから、知らないんだ」
「なんだし〜…ちゃんと見てて欲しいし…ｷｭｰﾝ」
「誰がさいしょかわかるように、わっかになってしゃべってたんだし…ｷｭｯﾌﾟ」
あの円陣は、そういう意味だったのか。道理で大人しく順番に喋ってたんだな。
「いちばんのたぬきが、“くんしょう”もらえる事にしたし…ｷｭｯｷｭ」
「わたしがいちばんだったし。ｷｭｷｭｳｰ」
「うそつくなし…わたしだし…ｷｭｲｲ」
争いが起きそうなので、平和的な解決策を提案してみる。
「みんな一緒でいいじゃない。僕がみんなの分のお喋り勲章を作るよ」
「ひとつだけでいいし…ほかのやつらにはいらないし…ｷｭｳｰ」
ん。なんか、変な感じがする。
姉妹の仲、あんまり良くないのかな。

言いたい事を言い終えたのか、すぐにベッドのおうちへ戻り、各々のやりたい事を再開する。
ぬいぐるみで遊び始めたり、布団に潜り込んだり。
喋れるようになっても子供、まだまだ遊びたい盛りという事だ。
腰を下ろし、正座をしてその様子を観察する事にした。

ベッドで遊ぶ様子は、いつもと変わらないように見える。
けれど、彼女達がどのように考えていたのか、僕はこの時初めて知ったのだ。
いつも姉妹が通っていくのを見守っていたちびたぬきは、
「ここはたぬきのナワバリだし…！通るなら”くんしょう“よこせし…！ｷｭｳ！ｷｭｳ！」
両手を振っていたのは、抗議の仕草だったらしかった。
しかも、言っていることがずいぶん身勝手過ぎないか？


そして、抗議を無視して滑り台までたどり着いた2匹はというと。
「どけし…！じゃまだし…！ｷｭｷｭｯ」
と言いながら片方が姉妹を突き落とす。
後ろから押してあげてたんじゃなかったの…？
｢ｷｭｰｰｰｰｯしーーーっ！？」
楽しそうではなく、普通に悲鳴をあげて滑り落ちていく。
あれ慣れたから頭から突っ込んでるんじゃなくて突き落とされたから変な体勢になっていたのか。
驚いて、つい介入してしまう。
「いつも言ってるだろ。前の子をいきなり押しちゃダメだよ」
毎度のように、優しく諭すよう心がける。
ちびたぬきも、毎度のように反省、してない。
この子、耳を塞いでる。
「あーあーあー聞こえないし…知らないし…ｷｭｰｷｭｷｭｰ」
まいった。悪びれる様子すらなかった。
そういえば何回注意してもやめない時点で気がつくべきだった。


突き落とされ、ジタバタしている子を助けようとして、手を振り払われる。
「さわるな…ﾀﾇｩ…」
ええっ…？困惑していると、いつの間にか上にいるちびたぬきが滑り台からボールを落とそうとしていた。
まさかこれって。
「ぼーるでトドメさすし…じゃまするなし！ｷﾞｭｷﾞｭｳ！」
汚い声で威嚇されながら、ボールを取り上げる。
硬いおもちゃは置いてなくて良かった。

やれやれ、と一息ついていると。
「おなかすいたし！ｷｭｯｷｭｯ」
「食い物よこせし…！ｷｭｳﾝ」
「いっつもおそいんだし！ｷｭｳｳｳ！」
ああ、そうだったねごめんごめん。
ご飯の時間にしよう。
ベッドの収納とは別の棚の、手の届かない高さに仕舞っているタヌフードの箱を取り出し、人数分の皿を用意する。

「まーたこれだし…ｷｭﾌｩ」
「これ出せばまんぞくすると思ってるし…ｷｭｰ」
そりゃ、思ってたけど。
取り出す度にいつもｷｭｳｷｭｳ言ってたのは“やっぱりこれだし”じゃなくて文句だったのか。
ちびたぬき達に申し訳なく、居た堪れない気持ちになってきた。

文句を言いながらも、出されれば残さず食べて、ないなこれは。
「これきらいだし…おまえたべろし…ｷｭｷｭ」
「ｷｭｳﾝ…やだし…やだし…」
姉妹にごはんを分け与えていたかと思っていたちびたぬきは、自分の好きな味を片手で抱え、もう片方の手で嫌いな味を自分より小さな子に押し付けていた。
道理で大きさに違いが出てきていると思った。

「ねえ…きいてし…ｷｭｳｳ…ねえ飼いぬし…」
醜い様子に呆然としていると、こちらの視線に気づいたちびたぬきが机をバンバンと叩く。
「もっとおいしいのよこせし…！ｷｭｷｭ」
その机バンバンしてるの、ごはん♪ごはん♪じゃなかったのか。
いや意味としては同じだが、言葉の汚さがまるで違う。


何だか一気に、世界が塗り替えられてしまったように感じる。
実際には、僕の見え方、受け取り方が変わっただけかもしれないが。
正座したまま、しばらく呆然としていたら、
ご飯になっても中々出てこない、マイペースなちびたぬきがやっと現れた。
布団からのそのそと出てくると、僕の後ろに回り込み、尻をぺちぺちと叩く。
そういえばこの子は唯一、すり寄ってきてくれていたっけ。
結局、本当に懐いてくれていたのはこの子だけか。
僕が動かないからか、何度もぺちぺちしてくれる。
慰めていてくれるのか？　
“元気出してし…”そんな幻聴が聞こえてきそうだ。
「むほほ…いい尻してますし…たまらんですし…」
違う。とんだ変態だった。


ずっと、じゃれついてるのかと思ってたよ。
酔ってセクハラしてくるおっさんみたいなたぬきって何だよ。
脚に抱きついて全身を擦り付けてきてたあの時も、
“むほほ…いい脚してますし…”
とか言われてたんだと思うと目眩がしてきた。

「クンクンし…クンクンし…」
今度は何だ。前に回り込んできて、登りたがるので抱き上げてやると、
胸に顔を押しつけて何かを嗅ぐ様子を見せる。
「汗のニオイたまらんですし…ｷｭｰ♪」
もうちょっとストレートに可愛いやついなかったのかな。うちには。

あまりに、あまりにひどい。
これからの事を考えて、きちんと話し合わなければ。
セクハラちびたぬきを下ろすと、ちびたぬき達に呼びかけてみることにした。
「ねぇ、みんな、」
ちびたぬき達の視線が、こちらに集まる。
「そんな事言わずにさ。同じ親から生まれた姉妹なんだから仲良くしようよ」
心からの言葉だった。
真摯に伝えれば、ちびたぬき達も心を入れ替えてくれるかもしれないと思ったからだ。
けれど。
こちらを一瞥して、発せられた言葉は予想を超えていた。
「そもそもコイツら、べつに姉妹じゃないし…ﾀﾇｩ」
「かってに連れてこられて、いっしょにされただけだし…！ｷｭｷｭ！」
「わたしいがい全員きえろし…いらない子だし…ｷﾞｭｳｳ」
「わたしだってお前らきらいだし…ｸｩﾝ」
「すりすりするなら人間にかぎりますし…♪ｷｭｱｱ♪」
え！赤の他ぬきだったの、君たち。
驚きのあまり手を突いて、片付けていたお皿を落としてしまった。
プラ製だから割れる心配はないが、散らばった皿を手に取る。
誰も手伝いにはきてくれない。
尻をむにむにと撫で回され続けながら、1人で皿を片付ける。

僕の思い描くちびたぬきは
もっと純粋で。もっといじらしくて。
もっと優しくて。もっと可愛らしくて。
もっと無垢で。もっと愛おしかったはずだ。

幻想を打ち砕かれ、力なく立ち上がる。
その後も、歩く足はしっかりと定まらない。
背後から、声が聞こえてくる。
今では、はっきりと意味が理解できる言葉達が。



「すべり台でいっぱいボールあそびしたいし！飼いぬしボールとってし！ｷｭｷｭｷｭｰ！」
「カワイイぬいぐるみもっとよこせし…ｷｭｰｷｭ」
「ごはん足りないし！ｸﾞｩｸﾞｳ」
「ここ飽きたし…ちがうのにしてほしいし…ｸｩｩﾝ」
「むっほ…こんばん一発どうですし？たぬきがなぐさめてあげますし…ｸｯﾌ」



背後から聞こえてくるのは、身勝手な要求の大合唱。
違う。僕が聞きたかったのは、こんな言葉じゃない。
耳は塞げないので、心を閉じた。
これなら、何を言っているかわからない頃の方が幸せだったよ。


やっぱり、飼うなら犬か猫がいい。
なんて考える自分には、そもそもペットを飼う資格などなかったのだ。
一体これから、どうすればいいのだろう。
男は灯りを消し、部屋の鍵を閉じた。


オワリ

